ネイルサロンのクレーム対応をどうするか。
ネイルサロンを経営、営業していてどうしとも起こるクレーム。
「数日で、ジェルネイルの先端だけが剥がれた」
「ネイルが取れた。」
です。
きちんと丁寧にジェルを付けておけば、このような事は起こりにくいのですが、
100%防ぐことはできません。
また、お客様に原因がある可能性もありますが、それを断定できないのが実際のところです。
これらをどう対応すべきか、長年やってきた経験をもとにまとめました。
ジェルネイルが剥がれる原因
- プレパレーション、下準備が不十分。
- ジェルメーカーの推奨しているやり方をやっていない。
- ジェルの量が多すぎたり、少なすぎたりしている。
- お客様の爪に油分が多く残っていた。
- ジェルネイルを固める時に、ライトの光がきちんと当たっていなかった。
- 単純に、お客様の爪とジェルがあわあない。
これらの事が原因として考えられます。
中には、はっきりしない原因もあります。お客様がひどく爪をぶつけたり、長時間、洗剤などを使っていたなどの原因でも起こりますが、それは、お客様が自己申告しなければ分かりません。洗剤などは普段から使っているので、お客様にその知識が無ければ分からない事です。
ここは、お客様に原因があったとしても、次回気持ちよくリピートしていただくためにも、
「10日以内であれば無料で直します」
「14日以内の来店であれば無料ですが、15日目を過ぎての来店は、料金を頂きます。」
など、施術前に、とにかく明確に打ち出しておく必要があります。
ちなみに、当店は「14日目までのご来店は無料でお直し」にしています。
お客様もわざわざその1本だけの為にネイルサロンに行くわけですから、面倒だと思います。
ここは、お客様に原因が多少あったとしても、次回リピートにつなげるためにも、スムーズば対応をするべきかなと思います。
また、このようなクレーム対応には、やはり、サロン側も時間を取られてしまうので、
料金設定など、このことを考慮した上で設定することをお勧めします。
料金を安くし過ぎるとこの「アフターフォロー」が出来なくなってしますので。
ジェルネイルの基本。人気のジェルネイルとは。
どこのネイルサロンも必ずある「ジェルネイル」メニュー。
2000年ごろから、日本でジェルネイルが広がり始めました。
ジェルネイルは比較的アレルギーが出にくく、自然な付け心地が楽しめ、自爪も短くても出来るネイルなので人気があります。
また、爪が折れやすい人や、爪が薄すぎて何かの衝撃を受けるとすぐに曲がってしまい痛い思いをする方などは、ジェルネイルをすることで強度を維持できるようになるので、日常生活が楽になったと言われる方もいらっしゃいます。
では、ジェルネイルの材料学です。
ジェルネイルとは。
ジェルネイルは、メタクリル酸エステル、モノマー、アクリル酸オリゴマー、光重合開始剤が配合された、ウレタン樹脂が多いです。この中に入っている、光重合開始剤がUVやLEDの光にあたることによって、硬化が始まり、爪の上でくっついていきます。
一度付けるとそう簡単に剥がれることなく、3週~1か月ぐらい持たすことができます。
少々、洗い物をしたり、シャンプーしても剥がれる事は無いです。
逆に、簡単には剥がれないので、いざ剥がすときは、専用のジェルオフ液やアセトンに浸して剥がしていきます。
ジェルネイルの良い点
- 3週から1か月と長持ちする。
- 発色が綺麗で艶も持続する。
- 少し厚みがあるので爪が薄い人には補強になる。
- 短い爪にもできる。
- ネイルアート(ストーンなど)を付けても取れにくく、長く楽しめる。
ジェルネイルの欠点
- すぐに剥がせない。専用液を使っても10本剥がすのに40分ぐらいはかかる。
- 自分で剥がすこともできるが、正しいやり方を理解してやらないと大変なことになる。
- できれば、ネイルサロンで取ってもらう方が安全で爪も傷めにくい。
- ジェルネイルが浮いてそれをそのまま放置していると、浮いたところから雑菌がはいり、カビの原因になる。(グリーンネイルになる)
ジェルネイルのメリットは沢山あるけど、間違った認識や、ジェルを付けて放置は逆に爪を傷める原因にもなるので、きちんとメンテナンスするなり、付けてもらったネイルサロンで丁寧にオフしてもらうなり、きちんと対応が必要です。
また、自分でも出来ますが、正しいやり方を学んでしないと、結局爪を守るどころか、爪を傷めてしまう原因にもなるので、くれぐれもセルフネイルの場合は気を付けてしてください。
ネイルの道具選びはかなり重要。
ネイルの道具は結構揃えるのにお金がかかりますよね。
ネイルスクールに入ってもすぐに道具を揃えていくし、ネイルサロンを始めると揃える道具や材料が増え、一気に何十万の出費にもなります。
しかし、ネイル道具は、正直値段に比例するものが多いです。
例えば、キューティクルニッパー。
ネイルケアをする際に甘皮処理しますが、その時必ず必要です。
このキューティクルニッパーも、有名ブランドの「光」「内海」になると、
1本20000円を超えたりします。
高級品ですが、使ってみて思ったのは、まったく切れ味が違います。
そして、操作性も違います。
手に馴染みやすく、軽い。そして、疲れにくかったり、さすがだなと思う事が多いです。
高級品なので、丁寧に扱うようになるので結果、長持ちします。
そして、メンテナンスにも対応してくれるので、やはり高級は先をみると
安い買い物ではなかったなと思います。
また、爪切りニッパーもそうですが、これらも商品のグレードによって全く
切れ味が違います。しかも、安いニッパーだと、逆に2枚爪になってしまったり、
深く切れてしまったりします。
刃先がしっかり細く、爪に合いやすい形をしている爪切りニッパーは、軽く切れます。その分自爪に与える負荷も少なく、二枚爪を防ぐこともできます。
このように、ネイル材料は結構価格によって質が違ったりするので、口コミなどを見て購入する方がいいと思います。
また、ネイルのイベントなどで、これらの材料屋さんが出店していることもあるので、
そこで手に取ってみたり、そのメーカーに直接質問して買ってもいいでしょう。
それから、ジェルネイルやアクリルスカルプチュアの際に使う筆もそうです。
筆の毛質、ナイロン毛なのか、動物の毛かによっても使用感も違うし、価格も大幅に違います。また、その筆の耐久せも変わってきますし、やはり、塗りやすさだったり、細かい絵が描けるかなどもあります。
特に細かいラインアートや、綺麗なグラデーションを作りながらお花を描いたりする場合、筆によっては全くうまく出来ない場合もあります。
それだけ、毛質によってもできばえが変わるので、うまくネイルアートが出来ない場合などは、筆を変えてみたり、有名先生がお勧めしている筆を買ってみたりするといいです。
ネイルサロン、次の来店予約につなげる方法とは?
せっかく、自分のお店に来ていただいたお客様。
何としても、また来月来てほしいですよね~。
でも、しつこく、次の予約お取りしましょうか?と言うと、
押し売りぽく聞こえるし、しつこいな~と感じられても逆効果です。
まず、
ネイルが終わった際、取れたり、折れたりした時の
保障についてお話しおきます。
私のサロンは、10日は無料で直しています。何度来ても。
何回も来ることは、「自分のネイルの何がダメだったのか」
自分への試練だとも思ってお直しをしています。
お客様が原因で取れる場合もありますが、施術者側の原因もあります。
お客様が原因と押し付けてはだめです。
お客様が、爪をぶつけて折れたにしても、それで剥がれてしまうようなら、
もともと接着がきちんとできていない可能性が高いです。
何回も来るお客様も正直、時間もかけてくる訳ですから、
嫌がらせで来ているとは思えません。
困っているから来るのです。
そこを、丁寧に対応しなければ、お客様はもう2度と来られないでしょう。
これでもお客様がリピートしなかったら、自分の技術不足だと反省し、
練習したり、やり方を見直ししています。
無料の保証期間を設けると、お客様からも逆に信頼してもらえると思います。
次に、2回目来店していただいたお客様には、
「次回のご予約はいかかですか?」と一応お尋ねします。
でも無理に取ろうとすると、引かれてしまいます。
その後に繋がらないこともあるので無理には勧めないのがポイントです。
でも声掛けはした方がいいです。
結構その声を待っているお客様もいらしゃいます。
もう一つ方法としては、
夏、フットケアが入る繁忙期です。
繁忙期はどうしても予約が込み合うので、希望の時間が取れなかったりすることが
多いです。
そこをお客様にお伝えして、
「夏は込み合うので、早めに予約をお取りしましょうか?」と促します。
気に入っているお客様であれば、喜んで次回の予約を取られます。
これをきっかけに、さらに次の予約が取りやすくなります。
年末年始も同じで、繁忙期になりますし、お客様の希望がどうしても
偏って集中する時期があるので、早めに予約を取って調整するべきです。
新規ばかりを取って、常連さんが予約が取れないなどならないよう
気を付けなければなりません。
常連様こそが、自分のネイルサロンを支えてくれ
上得意のお客様です。
そのことを忘れないように。
新規集客もすると同時に、
常連さんも大切にしてサロンを回転させていきましょう。
ネイルサロンの売れるメニュー季節商品
ネイルサロンの季節商品は一番の集客ポイント!
長年ネイルサロンをやっていて思ったのですが、
これほど、季節感を大切にして、しかもそれが立派な集客ツールになる
「季節商品」って、ネイルだけですよね?
お中元やお歳暮はあるけれど、基本、「ハム」「ジュース」「ビール」
「生活用品洗剤の詰め合わせ」「お肉」で
これは、夏も冬も同じ商品が多い。
ラーメン屋さんは、夏「冷麺」があるけど、秋や春には特別メニューはあまりない。
美容室も夏は髪を短くする人が多いのかもしれないけど、秋だから頭を茶色くするとか、春だから髪の毛をピンクにする人はまずいない。
て、考えると、ネイルは素晴らしいことに、
春→桜ネイル、ピンクネイル、お花ネイル、パステルカラー
夏→ブルーネイル、貝殻ネイル、ターコイズネイル、ラメ系ネイル
秋→ブラウン系ネイル、豹柄ネイル、ボルドーワインレッドネイル、べっ甲ネイル
冬→雪の結晶ネイル、ホワイトネイル、クリスマスネイル、クリスタル系ネイル
お正月→お正月ネイル、成人式ネイル、和風ネイル、和柄ネイル
バレンタイン→ハートネイル、チョコレートネイル
梅雨時期→アジサイネイル、
いろいろテーマがあるし、これだけ「ネタ」があればお客様も飽きることなく
ネイルを続けてくれる!!!絶好の商売だと私は思うのですが。
いかがでしょうか?
少なくともラーメン屋さんよりは楽だし、食中毒の心配もないし。
恵まれた職業だと思います。
なので、この季節商品をしっかり生かして、サロン経営、集客に役立てて欲しいです。
毎月通ってくださるお客様も結構、「次は何?」と楽しみにしてくれてます。
常に「わくわく」「楽しみ」なネイルサロン作りこそ、
長くやっていけるコツだと思います。
また、夏になればフットケアも入っていきます。
4月から本格的に新作のサンプルを作ったり、
お得なキャンペーンの告知を始めて、いち早くアピールしておいた方がいいです。
フットが入れば、簡単に売り上げを2倍に伸ばすことができます。
これは、普段、手のネイルができないお客様も、この時期限定で来られます。
そして、普段から来られているお客様は、手と足両方されます。
2倍以上の収益が見込めると思います。
ただ、回転率を上げなければならないところもありますが。
収益が上がるチャンス時期に、どれだけ利益を伸ばせれるか
しっかり売り上げ目標を計画をして、
HPやインスタなどで宣伝していきましょう。
ネイルクーポンや割引について考えてみる。
集客、リピート率をあげるためにも、
有効なクーポンや割引について考えてみましょう。
どこのネイルサロンも、何かしらの割引サービスやクーポン券を
配ったりしていますよね。
よくあるクーポン、サービス(新規お客様向け)
- 新規来店通常価格から30%や40%オフ
- 新規来店他店ネイルオフ無料
- 新規来店で20%割り引きさらに次回クーポンプレゼント
こんな感じで、とにかくご新規様には大型特典がいっぱい。
では、この新規価格を体験したお客様、大幅割り引きを体験したご新規様、
いったい何人が次回に来店し、1年、2年と続けて来店しましたか?
私のサロンは、「ご新規様30%オフ価格+ネイルアート2本サービス」で、
某クーポン情報誌に月35000円(1回)払って、合計3か月掲載しました。
新規来店人数4名(1か月のうち)
次回来店した人は2人でした。3か月継続して広告を出しましたが、
残り2か月は新規来店客0人です。
その後数年通っていただいたのはお一人だけです。
というぐらい、リピートしませんでした。
広告費が全くもって無駄になりました。
おそらく、この激安クーポンで来店しているお客様は、
他のお店も同じ条件のサービスを探して、渡り歩く「クーポンあらし」だと
私は思います。
ということは、別に安ければどのサロンでもいいんです。
なんなら、多少満足がいかない仕上がりでも、安ければ妥協できるお客様だと
私は思います。あくまでも私の思いですが。
では、
次に、若干広告料金が高い
「高級ホテルのディナー」や「ランチプランの割り引き券」や
「リゾート地などの旅行紹介」が載っている地元の情報誌クーポン紙に、
「ご新規様ネイルアート2本(1000円程度のアート)サービス」と書いて
掲載しました。あと定額ネイル8800円(←これは通常のお客様と同じ金額です。)
を掲載しました。オフの無料なんかしません。通常通り他店オフ代はもらっています。
これを見て来店いただいた方は7人。(約3か月かけて)
集客できた人数は少ないです。1か月2~3人程度。
そのうち、5名は今でも通ってくださってます。もう5年から7年ぐらいになる方が
ほとんどです。
何が言いたいかというと、大きな割引をしても、正直メリットはありませんでした。
お店が損するだけです。
他のお店も安いし、
安すぎるとお客様が逆に「質が悪いネイルサロンなのではないか。」と
疑われるようです。
ならば、どうクーポンや割引を設定するか?
私がおすすめするのは、
「常連さんにスペシャルなサービスを提供する」
「常連だからお得であることを伝えるサービス」
これが一番長くお客様に通っていただけるコツだと気が付きました。
常連さん特典
- お誕生日に20~30%割り引きをする
- お友達を連れてきていただいたら、お友達と常連様両方にサービスをする。さらにアートも2本プラスなど
- 来店回数が10回になったり、利用金額の合計が一定金額に達した時、割り引きをする。
- 季節限定で、例えば夏フットメニュー導入時「常連特価」を設ける。新規と価格差をつける。常連の方が安いことをしっかりわかってもらう。
こんな感じで、常連だから自分は他のお客より得しているんだ!って思ってもらえる
サービスを徹底することです。
新規ばかりサービスすると、常連さんたちも地元のクーポン雑誌や
情報誌は普段から見ていますから、
「自分が損している気分」になります。
これでは、やはりいい気はしませんし、何かちょっとでも、気にいらないことがあれば
すぐに他のお店に行きます。
来店へのきっかけ作りのクーポンや割り引きも大事ですが、
長く通ってくれるお客様に常に感謝を伝えるために
割り引きできる予算を常連様のために使うことが重要かなと思います。
ネイルのダスト問題と対策方法
ネイルサロンでみんなが悩んでいる「ネイルダスト」の問題。
ネイルのお仕事は楽しいしけど、結構ネイルのアレルギーで
悩んでいる人がいるのも事実です。
私もその1人。実は。
ネイリストは毎日、毎日、ネイルを削ったり、のせたり、塗ったり。
ネイルオフのお客様もいれば、お直しでネイルを削って
またカラーリングのお客様もいます。
ネイルオフの時、削った粉が顔や髪の毛、服などに付着します。
細かいのであまり気にしない人もいるかもしれませんが、
相当飛び散っています。見えてないだけです。
ネイル材料に含まれる「樹脂」の成分がアレルギーをひこ起こす可能性もあります。
アレルギーを発症してしまうと、そのネイル材料は使えなくなるし、
手や顔もかぶれたり、ただれます。
発症させないためにも、日ごろから掃除を徹底することと、
できるだけ、手や髪の毛に付着しないよう気を付ける、
また、吸い込んだりしないようにした方がいいです。
対策方法
- 施術の時は必ず、マスク、エプロンをする。
- だて眼鏡もつければ細かい粉が目に入るのも防げる。
- オフの時、ダストを吸い込むネイル用の集塵機を使う。
- 空気清浄機の設置
- 頻繁にテーブルを拭いたり、ダストが飛び散らないよう湿ったペーパーや湿らせたタオルを下に敷いてネイルオフをする。
- 部屋を乾燥させすぎない。空気中に舞うのを多少防ぐ。
- 一日の施術が終わったら、髪の毛、服、肩、背中をはたきダストを払う。
- 部屋は掃除機か、モップでしっかり掃除する。
- 手洗いを頻繁にする
これらを徹底すれば、自分を守ることもできますし、
衛生面の管理もでき、きれいなお部屋にもなります。
自宅サロンでペットを飼っている方は
できるだけペットお部屋に入れない方がいいでしょう。
毛に付いたダストを、他の部屋に運んだり、
ペットが舐めたりするのもよくありません。
また、ネイルのアレルギー反応はこんな感じのものが多いです。
- 手の皮がむける。ただれる。筆を持つ指だけがただれる。かゆい。
- 顔の皮膚の薄いところ(まぶた、首)に赤い発赤がでてかゆい。
- 顔がはれる。
- ネイルを始めると息苦しい。のどがイガイガする。
- ネイルを始めると咳がでて止まらない
- 目がかゆい
- 首がかゆい。
- 指に小さな水ぶくれがぷつぷつできて、かゆい。
- 頭皮がかゆい、かさぶたができる。
これらは、おそらくネイルのアレルギーの可能性があります。
このような症状がでたら、皮膚科に行くしかないです。
そして、どのメーカーのジェルやアクリルを使ったかを可能な限り
特定しましょう。。
そして、原因がはっきりしたら、それはもう使えないので
メーカーを変えるしかありません。
一度、アレルギーがでると、しばらく、他のどのメーカーを使っても
アレルギーが出る場合があるので、ネイル自体ちょっとお休みしたほうがいい場合も
あります。今までアレルギーが出なかったものでも出てくる場合があります。
また、免疫力が低下している時、一気にアレルギーがでることが多いので
日ごろから、規則正しい食事をしたり、免疫力を高める食品やハーブティーなどを
取るなどして、日ごろから強い体を作っておく必要もあります。
長くネイルを続けるためにも自己管理も含め、しっかり対策しましょう。